2020-12-28
横倉 義武 | 日本医師会 会長 |
2019年12月に中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、日本においても年が明けた 2020年1月15日に国内で初めて陽性者が報告されるなど、瞬く間に世界的な感染拡大を引き起こし、世界保健機関(WHO)も1月31日に緊急事態宣言を発するに至りました。 当初、欧米諸国ほどの感染拡大が見られなかった日本も急激に感染者数が増加し、4月7日には新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県を対象に発令されましたが、同16日にはその対象が全都道府県に拡大しました。
政府の緊急事態宣言に先立つ 4月1日、国内感染者の急増に対し、日本医師会は医療提供体制を維持するために「医療危機的状況宣言」を発表しました。すなわち、国民には自身の健康管理、感染を拡大しないための行動、適切な受診行動等を求めるとともに、政府に対しては、感染が疑われる者に対するPCR 検査、既感染者に対する抗体検査が適切に実施できる体制の早急な整備等を要請しました。 いま、全国各地域の医療機関、医療従事者は新型コロナウイルスという「見えない敵」と日夜戦い続けておられ、その医療者としての使命感に基づく献身的なご努力に深く敬意を表する次第です。 このような状況を受け、今般日本医師会では、新型コロナウイルス感染症外来診療ガイドを作成いたしました。
全国の医師や医療従事者の方々が、自らの健康を守りながら新型コロナウイルス感染症の診療等に当たる際の一助となれば幸いです。